コーヒー豆レビュー(パプアニューギニア AA シグリ農園)

パプアニューギニア AA シグリ農園

ピリッと苦いのに甘い。スパイシーな香り。

クリーンな飲み口からはっきりとした苦みを感じます。浅煎りコーヒーばかり飲んでいると忘れてしまいそうなコーヒーは苦くて美味いっていう基本的なところを思い出させてくれます。

ピリッと苦みを堪能し、慣れてくると、なんだか同じ味わいなのに苦かったり甘かったり。角度を変えて見ると印象の変わるだまし絵のように、感じ方がコロコロ。

このコーヒー特有の苦みと甘さの高い親和性なのか、そもそも苦みと甘さのベクトルが近いのか。小難しいことを考えさせられながらも香りは刺激的でスパイシー。楽しい体験をさせてくれるコーヒーです。

※おすすめのフルシティロースト(深煎り)の感想です。

生豆資料

一日で一年の気候を繰り返すパプアニューギニア。シグリの翡翠、ここに。

赤道の丁度南の熱帯に位置するパプアニューギニア。第二次世界大戦の前にルター派の宣教師によりコーヒーが持ち込まれました。シグリ農園は西部高地地方ワギ・バレーに1950年代末に開発された大農園。海抜1,600mの標高、清涼な気候、十分な降水量、豊かな土壌、「1日で1年の気候を繰り返す」と言われる気象の変化など、コーヒーの生育には理想的な環境です。シグリのおいしさはその様な気候風土に負っていることは言うまでもありません。
しかしながら、それに加えて、完熟チェリーを手摘み、通常より1日多い4日間をかけた手洗発酵工程、たっぷり10日間をかけた天日乾燥、完成豆の二度にわたる卓上手選別などにより、シグリのヒスイに似た蒼色と、最高級の風味、品格が出来上がるのです。一日で一年の気候を繰り返すパプアニューギニア。シグリの翡翠、ここに。

[地域] ウエストハイランド州ワギバレー
[土壌] 火山性砂質土壌
[品種] 主にティピカ
[標高] 1,500メーター以上
[収穫期] 通年(メインは4月~7月)
[精製] ウォッシュド
[年間生産量] 最大300トン

パプアニューギニアについて

苛烈な秘境、エキゾチックなコーヒー


アジアで最も足が向きにくい国の一つだろう。たとえアジアを回るスタンプラリーがあと一つになっても、その一歩の勇気が出ない秘境。そんな国にも欧米化の先鋒、宣教師はやって来た。

第二次世界大戦前にはコーヒーも伝わった。豊かな土壌に朝は寒く昼は暑い。苛烈な気象環境がコーヒーの栽培に適し、パプアニューギニアの主要産業となっている。

アジアでもダントツの治安の悪さ。100を超える民族。生豆のインポーター曰く、地元の部族が襲い掛かってくることもあるので産地へは最も厚い装甲車で行く。そのガラスには弾痕や、弓矢の痕。

しかしそんな国の山あい標高1600メートルあたりに大規模なコーヒー農園がある。その味はエキゾチックそのもの。独特のフレイバーのものからスペシャルティコーヒーのクオリティのものまで。世界が注目する産地の一つである。

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